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【写真レポート】イエノイエ建設中

イエノイエ 7/24 [1]

現在,みなとみらいの運河パーク(桜木町駅方面から新港地区に向けて汽車道を渡りきったあたり,あの大きな門型の建物ナビオスの付近)にイエノイエが建設中です(上記写真).
イエノイエは,横浜トリエンナーレ2008の関連施設で,インフォメーションセンターということになっています.建築家の平田晃久によって設計されたこの建物は木造二階建てで,名前の通り「家型」ということをデザインのテーマとしているそうです.たしかに,建設途中の今の段階でも,一般の人が家を描けと言われた時にパッと出てきそうな三角形の屋根のようなものを,不思議に変形されたような形でですが,見出すことができます.建築の設計としては,その変形ぶりが重要なのかもしれません.
先に書いたように,この建物はトリエンナーレの会期中,インフォメーションセンターとして,会場案内・関連プログラム紹介・チケット販売等などの用途で使われます.同時に,建築評論家の五十嵐太郎の企画監修の下,建築関係の企画展示(建築家の吉村靖孝,藤本壮介,槻橋修が参加)や,トークショー・ワークショップなどのイベントを行うスペースとしても使用されるとのことです.

イエノイエ 7/24 [1]
イエノイエ 7/24 [3]
イエノイエ 7/24 [4]
イエノイエ 7/24 [5]
イエノイエ 7/24 [6]


・この建物のコンセプトや,ここを舞台に行われる企画(「イエノイエの詳細については,イエノイエのオフィシャルサイトで.
・上の掲載した写真を大きなサイズでまとめてみる場合は,こちらから.後日撮ったものも加えてあります.基本的には,建物の周囲を左回りで見ていく感じに写真は並べられています.


【ミニ・コラム】横浜トリエンナーレの会場は分散型で,横浜都市臨海部に位置する3つ建物がメイン会場として使用されます.そういう個々の建物(あるいは駅も)を結んでいく一点としてもインフォメーションセンターは考えられているのかもしれません(そんなに縦横無尽な線=ルートが描けるわけではありませんが).記事の冒頭で,桜木町駅方面を出発点にこのインフォメーションセンターに至るルートを示しましたが,ここから先へ進んで新港地区に入り,グググと一番奥の岸壁まで行くと,メイン会場の1つ,新港ピアがあります(「トリエンナーレ・メイン会場「新港ピア」建設中」).その近くには,同じ新港地区内のもう1つのメイン会場となる,赤レンガ倉庫があります.こちらの建物の位置はご存じの方もおおいでしょう.そして3つ目のメイン会場となるBankART Studio NYKについて.先にリンクした新港ピアについての記事に書いたように,新港ピアは馬車道(という通り/商店街)の延長上(軸上)に位置します.新港ピアのあたりから,その軸を馬車道方向へ戻っていくと,馬車道に入る手前で,海岸通と交差します.NYKはこの海岸通にあります./以上の位置関係は,トリエンナーレのオフィシャルサイトのこちらの地図で確認できます.



[ posted by jun ]

【写真レポート】横浜・三つのホテル計画

先日の記事「横浜「ホテル戦争」? 横浜のホテル事情」で,横浜に三つの高級ホテルが進出してくること,また横浜都心部に立地する,既存のホテルの分布やその種類についてお伝えしました.今回の記事では,新たに進出する三つのホテルが(あるいはホテルが入る建物が)計画されている場所のについて,写真でレポートしてみます.同じように高級ホテルといっても,それぞれが立地する場所は,その性質も現状もかなり異なるようです.(高級)ホテルだなんて,「ホテル戦争」だなんて知んねーぞ,って人も是非どうぞ.

パークハイアット横浜(北仲通北地区)


「パークハイアット横浜」は,森ビルによる再開発ということで話題になってきた,北仲通北地区(A地区)に建設される超高層タワー(高さ200m,地上50階)に入るということです.北仲通北地区の再開発には,大和(だいわ)地所も関わっていますが,この超高層タワーは森ビルが担当する旧帝蚕倉庫の敷地内,A-4地区に位置します.ホテル以外の用途は,集合住宅・事務所・商業施設・専修学校,となるそうです.完成予想図はこちらのpdfで見られます(少し古い情報なので現在の計画とは異なる点があるかもしれません).現在,現地では,既存の旧帝蚕倉庫の建物(歴史的建造物を含み,一部は保存活用される)の解体が終盤に入っています.

北仲通北地区(A地区)再開発

北仲080602a

北仲


※参考:北仲通・帝蚕倉庫の解体前の様子,解体のプロセスはこちらでレポート中.


W Yokohama(みなとみらい21新港地区4街区, 赤れんがパーク向かい)


先の北仲通は写真でも分かるように,関内の中でも海側に位置します.そこから海岸通を経て,万国橋を渡ると新港地区になります.「W Yokohama」が計画されているのは,その新港地区の奥,海に面した区画です.その先には,先日その建設の模様をお伝えした新港ピアや,海上保安庁の施設があります.このホテルは,今回取り上げる他の二つが高層ビルの中に入るという計画であるのとは違って,ホテルがメインとなる開発として,地上八階の低層の建物(用途:ホテル・店舗)として建てられるそうです.完成予想図はこちら(pdf, p.19),開発に関するリリースはこちらで見ることができます.現地の現状は,ある意味みなとみらいや新港地区を構成する典型的な風景の型の一つとなってきた,開発・計画や工事の開始を待つ更地の状態です.何年前からこの状態なのかは分かりませんが,以前は新港地区ですからもちろん港湾関連の施設があったのでしょう.


新港地区4街区 [1]
奥の白いフェンスで囲まれている部分が敷地

新港地区4街区 [4]
左に見えるのが新港ピア

新港地区4街区 [3]
赤レンガ倉庫が見える

新港地区4街区 [2]
みなとみらい方面を臨む


ホテルニューオータニ(みなとみらい21地区28街区, JR桜木町駅前)


さて,最後の「ホテルニューオータニ」が入るのが,桜木町駅とみなとみらい地区を繋ぐ動く歩道とJRの高架の間に広がる敷地に現在建設されている,19階建ての建物(用途:店舗・シネマコンプレックス・ホテル・フィットネスクラブ・オフィス).こちらで完成予想図が見られますが,高さよりもゆるやかな曲線を描く横への広がりが特徴的な建物が,現地では既にその姿を見せ始めています(動く歩道の脇からダイナミックな工事現場をじっくり見ることができます).この場所は,他の二つの場所に比べて,現時点での人通りが抜群に多いところです.そのことが,ホテル(高級ホテル)にとってどう働くのかは分かりませんが,上にホテルがあることなんて知らずに商業施設やシネコンを利用する多くの人々のことは容易に想像できます.


みなとみらい 28街区 [1]
桜木町駅から動く歩道までの広場の部分から見上げる

みなとみらい 28街区 [3]
動く歩道側から

みなとみらい 28街区 [4]

みなとみらい 28街区 [5]
桜木町駅とみなとみらいの間の大きな道路を渡った辺りから.左に行くと北仲の再開発地区に出る.

みなとみらい 28街区 [6]
汽車道から

みなとみらい 28街区 [2]
再び動く歩道側から


この写真のみ,2005年8月の撮影.この草ボウボウな部分が今回の敷地


三つの場所を訪れてみて


以上,三つの場所について簡単にレポートしてみました.新港地区の物件についての記述の中で,空き地状態を,みなとみらい・新港地区の風景を構成する型の一つと書きました.みなとみらいや新港地区では,そういう空き地を横目にしながら目的の場所へと歩いていく,という体験を多くの人がしていると思います.三つ目に取り上げた,工事が始まっている桜木町の敷地にしても,一時的にマンションギャラリーのような仮設の施設が建った時もありましたが,基本的には長い間空き地でした.毎日毎日膨大な数通り過ぎていく歩行者の中に,あそこにあんな建物が建つことになるとを想像していた人はどれくらいたでしょうか.それでも,みなとみらいの開発が始まった時から,あの区画は商業ゾーンと指定されていて,いつかは開発が行われる土地として存在してきたのです.当時のマスタープランを見れば,ちゃんとあの敷地に建物の絵が描かれている(もちろん今建ち上がりつつある建物とは似ても似つかないポンチ絵ですが).そして,10年が経ち,20年が経とうとしている現在,というわけ.横浜博(1989年)の写真を見ると,この桜木町駅前の敷地は,この時も空き地だったのです.前にそこに何があったのか分からないような状態になってからもう結構な時間が経った.対して,一つ目に取り上げた北仲の件に関しては,今まさに更地状態をつくるために,元々あったモノが解体されていっているので,新しい建物が建てられるというプロセスがまた違った形で見えてきます(といっても,北仲に関しても計画が持ち上がってから何年も経ってはいます).今回載せた写真を一度に見られるスライドショーも用意したので,工事中・解体中・更地,という都市の三つのコンディションを意識しながらもう一度眺めてもらえばと思います=スライドショー

(※ところで,ホテルの話しはどこに行ったのか? 以下,補足的テキストを少しだけ:私がホテル・高級ホテルに馴染みがないから,そこまで話しがたどり着かなかったということもあります.が,この記事を執筆するにあたって現地を訪れてみても,新港地区に位置するもの以外の二件は特に,そこにホテルが進出するということを,リアリティを持って捉えられなかったというのが正直なところです.ホテルというものが都市を構成するものの一つであることは確かですし,都市をかたちづくるにあたって,このようにホテルというものが組み入れられているわけなんですが,この組み入れるという感じがくせものに感じます.つまり,複合的な建物の一要素として,その高層部にホテルが組み込まれる,というようなかたちで,それが横浜に「高級ホテルが進出!」ということになる.もちろん,そのようなホテルを利用する人の視点から書けば,どのような部屋になるのだろうか?とか,どのようなサービスが提供されるのだろうか? というようなことも出てくるのでしょう.または,どのようなお客さんが来るようになる? とか,そのお客さんが周囲のどういう場所に行くだろうか?とか考えることもできるのでしょう.しかし同時に,都市の中に何か新しいものができるということを捉える時,それを直接利用しない人にもどういうインパクト・影響・景色を与えるだろうか考えてみる,というのも一つの方法だと思います.このような視点からでは,今回の件はどんな風に捉えられるでしょうか? 横浜にある,それぞれオープンした時代の違う,他のホテルはどうでしょうか?).


[ posted by jun ]

トリエンナーレ・メイン会場「新港ピア」建設中

今秋開催される横浜トリエンナーレの会場の一つとなる「新港ピア」(新港ふ頭仮設会場)が現在建設中です.今回の記事では,この建物について紹介します(最後に建設状況の写真レポートあり).


建設中の新港ピア

赤レンガ倉庫などがある新港ふ頭(新港地区)の海側には,二本の岸壁が海に向かって伸びています.(海に向かって)右側の岸壁には海上保安庁関連の施設があり,今回取り上げる新港ピアは,もう一方の左側の岸壁に建設されています.こちらの岸壁には,もともと新港客船ターミナルがあったのですが,市の創造都市政策の一環で「新港客船ターミナル映像文化施設」として2005年から2006年にかけて整備・改修され,東京芸術大学大学院映像研究科新港校舎が入居しています.新港ピアはこの施設に隣接するかたちで建設されています.






新港ピアの完成予想図は次の様になっています(以下,新港ピアについての引用はこちらより).



右側の四つの箱からなるのが新港ピアで,左奥のが新港客船ターミナル映像文化施設ですね.手前に見える,白い施設は既に現地で見ることができエントランスのようにも見えますが,今回の整備に会わせて建設されたものか,以前からあったものかは不明.

新港ピアの整備期間,施設概要,設計者については次の通り.
【整備期間】 20 年4 月~8 月
【施設概要】鉄骨造平屋建、延床面積約4,400 ㎡
【設計】㈱松本陽一設計事務所

ちなみに,客船ターミナルの改修の実施設計を行ったのは日生建築計画研究所.改修後の様子については,こちらに写真があります.この写真からはよく分かりませんが,もともとの客船ターミナルは昭和4年の建物だそうです.改修完成時の横浜市長の会見でそのことが触れられているので引用してみましょう(こちらから.改修にかかった費用の話しもあります).
記者 この客船ターミナルを直接知らないのですが、これ自体は何か歴史的な建物なのですか。
市長 昭和4年から(の建物です)。
記者 結構古いですね。
市長 かつては横浜のメインターミナルとして、長い間使われていた歴史があります。
記者 現在の建物は、昭和4年にできたものが大枠で残っているのですか。
(事務局) そうです、それを大幅に改築しました。



さて,新港ピアに話しを戻しますと,この建物がトリエンナーレで使用される時の会場空間構成は西沢立衛建築設計事務所が担当するそうです.トリエンナーレの主催団体の一つである国際交流基金が発行している機関誌「をちこち」(no.20)に掲載された,水沢勉(横浜トリエンナーレ2008総合ディレクター)と西沢さんの対談ではこの会場について次のように語られています.
西沢:今回,横浜トリエンナーレの仮設の建物は,すごくいい場所にできますね.
水沢 新港ふ頭で,馬車道通の軸線ですね.文化的な施設が都市の軸線上にできるのはすごく意味があると思います.
西沢 関内の道路はいわばグリッド状にはりめぐらされた格子状道路網ですが,実際はそれだけではありませんね.馬車道通のようなグリッドに収まらない,強烈なキャラクターをもった通りもある.馬車道には歴史があって,そこから先に行くと新港ふ頭,つまり新しいふ頭がある(建設は明治時代後期から大正時代).その先端に建つ建物ですから非常に重要なポジションに建つ建物といえます.フランス人だったら大変特別な建築を建てるような所ですね.
水沢 確かに関内から馬車道通を通って,一気に海に向かっていくわけですから,ある意味で,それが横浜の都市の形成に関わる,一番明瞭な軸線ですね.新港ふ頭はトリエンナーレのあと,2009年には「開港150周年記念事業」の会場になりますが,そのあとはさらに開発が進むでしょう.

この後,西沢さんは横浜のまちづくりの中で,海際がパブリックな場所として市民に開放されてきた流れについて語っています.かなり時代をさかのぼる山下公園の整備から,みなとみらいの整備まで.前回のトリエンナーレの会場が置かれた山下ふ頭も普段は一般人は立ち入れない場所でしたし,今回の岸壁もフェンスで仕切られていて入ることができない場所です.
馬車道と新港ピアの位置関係は是非,こちらの地図で確かめて見て下さい.



☆写真レポート
2008年6月初旬の,新港ピアの建設状況についての写真レポート=「新港ピア・建設中」(写真20枚)






☆関連
・同トリエンナーレでは,BankART Studio NYKも会場となります.それに向けてのリノベーションについて取り上げた記事=【レポート】 Renovation Project vol.3
・追記 [ 6.12.2008 ]:トリエンナーレの公式blogに,この会場についての紹介記事がアップされた=こちら




[ posted by jun ]